会議:令和2年11月 定例会 / 役職:議員(公明党さいたま市議会議員団) / 出典:https://ssp.kaigiroku.net/tenant/saitama/SpMinuteView.html?council_id=847&schedule_id=4&minute_id=166&is_search=true

※一般質問(登壇形式)。教育関連の5項目について、教育長・副教育長が答弁しています。

令和2年11月30日 定例会(関ひろみ議員 一般質問:教育都市さいたまのために)

市立中学校における自動販売機の設置について

◆関ひろみ議員 公明党さいたま市議団の関ひろみです。大切な子供たちのため、全て学校関連の質問となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

初めに、(1)市立中学校における自動販売機の設置についてお伺いいたします。過日、私の地元である北区内の中学校の校長先生より、校内に自動販売機を設置するようにできないかとの声が寄せられました。詳しいお話をお伺いすると、近年、気候変動の影響により記録的な暑さが続く中、生徒たちは水筒を持参し対応しているが、自動販売機を設置できれば、さらなる利便性の向上が図れるという現場からの声でした。

私は、この声をいただき、他都市の実態調査を開始しました。同じ首都圏の政令市の横浜市では、既に市立中学校への自動販売機の設置が進められており、市立中学校147校中94校で185台の自動販売機が設置済みとなっており、設置率は64%となっていました。設置に当たっての一連の流れとしては、教育委員会への登録事業者の中から、市立中学校が事業者選定委員会を開催し、業者を決定する仕組みとなっていました。

また、直近で市立中学校へ自動販売機の設置を始めたのが堺市です。堺市では、中学校から部活動で使用する飲料が不足するため、校内に自動販売機の設置ができないかとの相談があり、生徒のための熱中症対策の一環として、設置の検討が始められました。堺市では横浜方式とは異なり、中学校から自動販売機設置の希望を聞き取り、教育委員会事務局において、市の基準に沿い業者の公募を行って設置業者を決定の上、業者が中学校に設置する方式を導入しています。これまでの実績としては、令和元年度に2校、令和2年度は5月に7校、10月に7校の設置を行い、計16校、設置率は37%となっています。気になる自動販売機の導入効果についてですが、堺市は同時に行ったアンケート実施結果において、79.6%の保護者、生徒が導入してよかったとしています。さらに、教師など学校関係者の反応では、熱中症対策に役立つのでよかった、災害時にも役立つと感じているとおおむね好評となっており、価値ある事業と位置づけることができると思います。

これらのことから、さいたま市立中学校への自動販売機設置を推進すれば、熱中症対策、防災機能の強化、生徒、保護者の利便性向上、自販機設置による自主財源の確保、コロナ禍での感染症拡大防止など、様々な効果が期待できます。何よりも、保護者や生徒から歓迎されることは、先進都市においても証明済みです。さいたま市においても、市立中学校等への自動販売機設置を推進すべきと考えます。市の見解をお聞かせください。

○渋谷佳孝議長 教育長

〔教育長登壇〕

◎細田眞由美教育長 関ひろみ議員の御質問の1、教育都市さいたまのために、(1)市立中学校における自動販売機の設置についてお答えいたします。

近年、夏季の記録的な暑さが続く中で、各市立学校では教育委員会で策定いたしました、さいたま市立学校熱中症対策ガイドラインに基づき、児童生徒の熱中症事故防止に取り組んでいるところでございます。熱中症の予防には、小まめな水分補給が有効なことから、児童生徒には水筒の持参も認めているところでございます。特に中学校では、部活動もあるため水分を補給する機会が多く、持参している水筒では足りないこともあると伺っております。

自動販売機の設置につきましては、議員御指摘のとおり熱中症対策に加え、避難所になった際の防災機能の強化、今後コミュニティ・スクールを推進していくに当たり、学校を利用する方々の利便性向上にも資するものであると考えております。また、自動販売機を設置することにより、行政財産の貸付収入として自主財源の歳入確保が図られることにもなり、利点が多いものと考えております。

一方、生徒が学校へお金を持ってくることとなるため、適切な金銭の管理方法、水筒を持参している現在の運用との整合性等、整理する必要があることもございますが、自動販売機の適切な利用のルールを教職員とともに生徒も主体的に議論に参画することで解決を図っていくことは、重要な教育活動にもなり得ると捉えております。いずれにしましても、中学校への自動販売機の設置につきましては、学校の要望も聞きながら設置していくよう検討してまいります。

学校体育館へのエアコン設置について

◆関ひろみ議員 続きまして、学校体育館へのエアコン設置についてお尋ねします。

これまで、私たち公明党さいたま市議会議員団は、学校体育館へのエアコン設置に向けた議論を一貫してリードしてまいりました。9月の会派代表質問においても、緊急防災・減災事業債の延長が決定された場合、防災機能の強化という観点から、先行整備の実施を求めてきたところです。これに対し細田教育長からは、緊急防災・減災事業債の期限延長が決定された場合には、迅速に対応できるよう本市の防災機能強化の観点からも、先行して設置する学校の選定等も含めて関係課と協議してまいりたいとの方向性が示されたところです。

そこで、本日はもう一歩踏み込んで質問させていただきたいと思います。現在、国においては緊防債の延長に向けた準備が進められていますが、今回の緊防債の延長について、自民、公明両党は、3か年緊急対策の後継となる5か年計画の策定を政府に対して要請しています。国会関係者の話では、明年1月、通常国会の冒頭における議決が想定されているとのことです。

そこで、今回は自公両党が求めているとおり緊防債が5年間延長となった場合、市としてはどのように対応していこうとお考えになられているのか、お聞かせいただきたいと思います。

私たち公明党さいたま市議団として、緊防債が5年間延長された場合には、この5年間を最大のチャンスと捉え、指定避難所となっている小中学校161校全ての学校体育館へエアコンを設置すべきと考えます。エアコン整備費用が1校当たり3,500万円と換算すると、年間約56億円との試算になります。その中の7割となる約39億2,000万円は交付税措置が受けられることから、市の実質負担は年間約16億8,000万円で済むことになります。絶好のチャンスと言わざるを得ません。この機会を逃すことなく、運命の10年における重要施策と捉え、決断すべきと考えます。本市の見解をお聞かせください。

○渋谷佳孝議長 副教育長

〔副教育長登壇〕

◎高崎修副教育長 関ひろみ議員の御質問の1の(2)学校体育館へのエアコン設置についてお答えいたします。

小中学校の体育館へのエアコン設置につきましては、教育環境の改善、熱中症予防などの観点から必要であると考えており、また災害時の避難所機能としても有益であると認識しております。

エアコンの設置など学校施設の整備に当たりましては、財源の確保が重要であり、これまでも文部科学省の学校施設環境改善交付金を積極的に活用してまいりましたが、交付金確保の見通しが厳しい現状を踏まえますと、緊急防災・減災事業債、いわゆる緊防債の活用は非常に有効であると考えております。

議員御指摘の緊防債の延長につきましては、先般の衆議院総務委員会でも総務大臣が延長に前向きな答弁をされたところであり、年末の次年度予算編成に向けて検討中と認識しております。教育委員会といたしましては、緊防債の期限が延長された場合には、この機会を生かして学校体育館へのエアコン整備を進めることができればと考えております。

なお、緊防債など財源措置は財政局が所管しておりますので、延長が正式に決まった場合には、財政局と協議を行った上、施工可能な整備手法やスケジュール、さらには財政負担について関係課との検討、協議を進めながら、計画的かつ段階的に整備していく必要があると考えております。

子供の命を守る防災対策について

◆関ひろみ議員 ぜひとも前向きに取り組んでいただけることを切に願い、次の質問に移ります。

(3)子供の命を守る防災対策についてお尋ねします。来年3月には、東日本大震災から10年目の節目を迎えます。震災当日、都内通勤だった私は帰宅困難者となり、帰宅を断念せざるを得ない状況でした。ビルの窓から見下ろすと、帰宅を急ぐ人々が防災ヘルメットをかぶりながら暗闇を不安そうに歩く光景は、今でもはっきり目に焼きついています。

「天災は忘れた頃にやってくる」とは、科学者で随筆家の寺田寅彦の言葉とされています。いつ何どき発生するか分からない災害への備えは、未来への投資であり、命を守る行政の役目であると考えます。特に小学生などの児童は、災害に対する知識や経験が少ないことから、防災教育というソフト面に合わせ、防災ヘルメットの着用というハード対策が重要と考えます。これまでも我が会派の神坂議員が、防災頭巾から防災ヘルメットへの転換を強く訴えてきたところです。現在、市内では5つの小学校で防災頭巾から防災ヘルメットへの転換が進んでいます。2019年、民間企業のミドリ安全が実施した小学生の子供を持つ女性500名のインターネット調査によると、震災の際、防災頭巾でお子様の頭部の安全はしっかりと守られると思いますかの問いに、4割が防災頭巾では守られないと思うと回答。また、子供が通う小学校では、さらなる防災対策が必要だと感じるかを聞いたところ、強く感じるが19.8%、どちらかというと感じるが57%、合わせると実に76.8%が防災対策の強化が必要と回答しています。

さいたま市教育委員会にあっては、各学校長に対して防災頭巾から防災ヘルメットへと施策転換できるよう、さらなる指導と協力を働きかけていくべきではないでしょうか。現在、小学校の入学において、学用品などと同様に防災頭巾の購入が求められています。これを防災ヘルメットに切り替えるべきと考えます。さいたま市の見解をお聞かせください。

○渋谷佳孝議長 副教育長

〔副教育長登壇〕

◎高崎修副教育長 関ひろみ議員の御質問の1の(3)子供の命を守る防災対策についてお答えいたします。

教育委員会では、東日本大震災の被害を教訓に防災教育カリキュラムを作成し、子供たちが自らの判断で自主的かつ適切に行動し、自分の身を守る自助、積極的に周りの人と互いに協力して助け合う共助の防災教育を推進しております。特に小学生におきましては、自分の身を守る自助が大変重要であり、議員御質問の防災ヘルメットは、この自助の部分に当たるものと考えてございます。

現在、多くの学校で使用しております防災頭巾は、地震や火災の災害時に頭から肩にかけて軽量の落下物からの衝撃を吸収する効果があり、また頭髪や頭皮等を炎から守る防炎効果もございます。しかしながら、重量のある落下物など過度な衝撃に対しましては、防災頭巾では対応し切れない場合もあることが課題であり、防災ヘルメットが災害時に落下物から子供の頭部を守る対策として有効な用具であると認識しております。

教育委員会といたしましては、校長会において防災ヘルメットの有効性や導入事例の説明、さらには実物の掲示などの情報を提供しているところでございます。既に導入している学校からは、安心感が高まったという保護者の声が聞かれました。また、低学年の児童がヘルメットをカバーなどから取り出すときに手間取るというような課題につきましても、練習をすることで解消されたなどの報告も受けております。今後も校長会、安全教育主任研修会におきまして、防災ヘルメットの有効性や防災ヘルメットを導入している学校の情報を各小学校へ周知し、防災ヘルメットの導入を推進してまいります。

通学路における防犯カメラ設置について

◆関ひろみ議員 (4)通学路における防犯カメラ設置についてお伺いします。

現在、市内の通学路における防犯カメラの設置台数は、2校2台であると認識しております。2018年、新潟市で小学2年生の女児が下校途中に連れ去られ殺害された痛ましい事件をはじめ、下校途中の事件は後を絶ちません。子供が被害に遭うケースは、全国で年間100件とも言われております。対策としては、防犯ブザーの携帯や、いざというときに大声を出して助けを呼ぶなど、基本的な動作を学校や家庭で繰り返し子供に教え込むことも大切ですが、いざというときはなかなか声は出せるものではありません。また、地域での見守りも人手不足で対応し切れず、見守り空白地帯も報告されております。

お隣の越谷市の教育委員会では、市立小学校の通学路における児童のさらなる安全確保を図るため、市立小学校14校の通学路に50台の防犯カメラを設置し、令和2年4月より本格稼働されたとのことです。また、通学路防犯カメラを設置、運用するに当たっては、通学路防犯カメラの設置等に関する取扱要領を制定し、当該通学路防犯カメラの対象となる市民のプライバシーの保護を図ることはもちろん、撮影された画像を適切に管理し、配慮する部分についてはマスキング処理を行っているそうです。どこの地域も、皆様の御協力なしでは設置は成り立ちません。設置に関して越谷市では、市街化調整区域となっている見通しのよい田畑などの通学路は電柱への共架状況を鑑み、同時に「防犯カメラ作動中」と路面標示をされています。さいたま市も、ぜひ子供たちの安全を第一に通学路の危険箇所への防犯カメラの設置をさらに推進すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。

○渋谷佳孝議長 副教育長

〔副教育長登壇〕

◎高崎修副教育長 関ひろみ議員の御質問の1の(4)通学路における防犯カメラ設置についてお答えいたします。

教育委員会では、平成30年6月に国より示されました登下校防犯プランに基づき、防犯に主眼を置いた緊急合同点検を284か所で実施し、警察等と協議を重ね2か所に防犯カメラの設置の必要性があったことから、本年3月に2か所に3台を設置したところでございます。

通学路への防犯カメラの設置につきましては、初めに学校、保護者等が通学路安全点検を行い、その結果、学校から防犯カメラの設置要望が提出された場合には、教育委員会、警察、道路管理者などの合同点検を実施いたします。次に、その合同点検の結果、防犯カメラの設置が有効な安全対策と判断された場合には、地域の皆様と協議を行った上で設置を進めているところでございます。

教育委員会といたしましても、今後も保護者、関係機関の要望を受け、通学路への防犯カメラの設置を含めまして、登下校時における児童生徒の安全確保に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

学校連絡のデジタル化と教員の負担軽減について

◆関ひろみ議員 最後の質問です。(5)学校関連のデジタル化と教員の負担軽減について。コロナ禍、社会の在り方そのものが大きく変わり始めています。人と人との交流が制約される中、学校連絡のデジタル化と教員の負担軽減についてお伺いします。

現在、子供たちが体調を崩し学校をお休みする場合、通学班の方にお願いして連絡帳を学校に届けてもらい、下校時には近所の生徒らが連絡帳を持ってきてくれることが多いようです。ですが、この当たり前のように思えた連絡帳のやり取りに、感染拡大を危惧する声が寄せられています。コロナウイルスという見えない敵との戦いの中では、致し方ないことなのかもしれません。

そこで、早急な連絡帳を含めた学校事務連絡のデジタル化が必要と考えます。この連絡帳をデジタル化できれば、先生とのやり取りをはじめ、諸行事への出欠確認や、学校やPTAからのお知らせについても、添付ファイルとして送受信することが可能となり、保護者や教員の負担軽減に資するものと考えます。これらを改善するために、既に神戸市では新たな取組が開始されています。神戸市が導入した教育情報基盤サービスシステムでは、円滑な学校運営になくてはならない教職員が日常的に使用している端末、ネットワークシステム及びソフトウエアのほか、学校のパソコンルームの児童生徒用端末など、教育現場の様々なICT機器、環境を包括的に運用しています。令和2年10月20日、文部科学省からの通知において、押印の見直し及び連絡手段のデジタル化に向けた通知がなされています。本市においても、現在取組が検討されているデジタルトランスフォーメーション推進本部と歩調を合わせ、GIGAスクール構想とともに学校事務連絡のデジタル化に着手すべきと考えます。市教育委員会の見解をお聞かせください。

○渋谷佳孝議長 副教育長

〔副教育長登壇〕

◎高崎修副教育長 関ひろみ議員の御質問の1の(5)学校連絡のデジタル化と教員の負担軽減についてお答えいたします。

今般のコロナ禍によりまして、社会の在り方が大きく変わり、それは学校においても例外ではなく、人と人との交流が制約されている状況もございます。現在の市立学校の欠席、遅刻の連絡方法につきましては、約32%がデジタルで行っているところでございます。市立小・中・特別支援学校では、デジタル化に移行する過渡期であるため、連絡帳や生徒手帳、電話等による連絡とメール等のデジタルによる連絡が混在している状況がございます。なお、高等学校及び中等教育学校につきましては、デジタル化が100%完了しているところでございます。

教育委員会といたしましては、GIGAスクール構想の加速による環境整備に合わせまして、学校事務連絡のデジタル化を促進する最大の好機であると捉えております。そこで、GIGAスクール構想の整備とともに、4月以降における市立学校の学校事務連絡につきましては、100%デジタル化を目指してまいります。それによりまして、学校、家庭双方の情報共有を迅速にし、利便性を向上させることで負担軽減も図っていけるものと考えております。

一方で、学校教育におきましては、対面での相談が大変重要となる場面もございます。デジタルに頼るだけでなく、保護者の方々が安心して学校と連携できる体制を整え、未来を担う子供たちの豊かな成長に全力を尽くしてまいります。